中国発の激安通販アプリ「Temu(テム)」の商品から発がん性物質が検出された件について、韓国関税庁(KCS)の調査結果と最新の情報をもとに詳しくお伝えします。
Temuは世界中で人気急上昇中のECアプリですが、その安全性に深刻な疑問が投げかけられています。
Temuの発がん性物質が検出された商品はどれ?
韓国関税庁(KCS)は2024年4月、Temuで販売されている子供向け商品252品目を調査しました。
その結果、38品目(全体の15.1%)から発がん性物質が検出されました。
具体的には以下のような有害物質が見つかりました。
シューズ用アクセサリー(フタル酸エステル系可塑剤)
27品目から検出されたこの物質は、基準値の最大82倍もの濃度で含まれていました。
フタル酸エステルは内分泌かく乱物質であり、発がん性やその他の発達障害を引き起こす可能性があります。
特に問題となったのは、子供用サンダルやスニーカーなどに付ける「シューズ用アクセサリー」です。
これらの製品からは基準値の最大348倍を超えるフタル酸エステル系可塑剤(DEHP、DBP)が検出されました。
また、子供用の車のウィンドウに付ける日よけからも、基準値の324倍を超える濃度で検出されています。
アクセサリー(カドミウム)
6品目から検出されたカドミウムは、クラス1の発がん性物質に分類されています。
最も高濃度だったのは、指輪やブレスレットなどのアクセサリーで、基準値の最大3,026倍ものカドミウムが含まれていました。
カドミウムは腎機能に障害を起こす可能性があり、非常に危険な物質です。
アクセサリー(鉛)
5品目から検出された鉛は、生殖機能に害を及ぼし、癌発病のリスクを増加させる可能性があります。
アクセサリーからは基準値の最大270倍の鉛が検出されました。
Temuの発がん性物質は洗濯・洗えば落ちるのか?
フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸エステル系可塑剤はプラスチック製品の柔軟性を高めるために使用される物質で、内分泌かく乱物質として知られています。
これらの物質は水に溶けにくく、通常の洗濯では完全に除去することは難しいです。
カドミウム
カドミウムは重金属であり、水に溶けにくい性質を持っています。
洗濯によって一部のカドミウムが除去される可能性はありますが、完全に取り除くことは非常に難しいです。
特に、カドミウムは生地に深く浸透している場合が多いため、洗濯だけでは十分な効果が得られません。
鉛
鉛も重金属であり、水に溶けにくい性質を持っています。
洗濯によって一部の鉛が除去される可能性はありますが、完全に取り除くことは難しいです。
鉛は特に生地に深く浸透しているため、洗濯だけでは十分な効果が得られません。
洗濯による除去の限界
SHEINの商品に関する調査結果によれば、発がん性物質の一部は洗濯によって減少する可能性がありますが、完全に除去することは難しいとされています。
これはTemuの商品にも当てはまると考えられます。
特に、フタル酸エステル系可塑剤やカドミウム、鉛などの重金属は水に溶けにくく、洗濯だけでは十分な効果が得られないことが多いです。
発がん性物質が検出されたTemuの商品一覧!
商品カテゴリー | 検出された物質 | 基準値超過倍率 |
---|---|---|
シューズ用アクセサリー | フタル酸エステル系可塑剤(DEHP、DBP) | 最大348倍 |
子供用車窓日よけ | フタル酸エステル系可塑剤 | 324倍 |
アクセサリー(指輪、ブレスレットなど) | カドミウム | 最大3,026倍 |
アクセサリー | 鉛 | 最大270倍 |
まとめ
Temuの商品から発がん性物質が検出された件は、消費者の安全を脅かす重大な問題です。
特に子供向け製品から基準値を大幅に超える有害物質が見つかったことは、非常に憂慮すべき事態です。
今後も関係機関による調査や監視が継続されることを願うとともに、私たち消費者も商品選びに慎重になる必要があるでしょう。